毎日使うモノのことを知る、選ぶ力を磨く。
ひとくちに「陶磁器」と言っても、その価格帯はさまざま。特に作家ものは陶磁器メーカーで大量生産している器と比べると高価です。
価格の違いは、器の目指す方向性から来ています。多くの陶磁器メーカーが目指しているのは、手に入れやすい価格でたくさんの人に行き渡ること。原材料から器のデザイン、製造過程に至るまで、大量生産を前提とした設計のもとにつくられています。
一方、作家ものは陶芸家が「器とは何か」を追求した結果生まれるものです。陶芸家自身の思いを反映させていく「作品」であるともいえます。思いを形にするため、一般的な製造工程を大胆に変えたり、これまでにない技法を編み出したりすることも。絵画を買うようにして日用品を選ぶようなところが、作家の器にはあるかもしれません。
器の作り手としてもうひとつ知っておきたいのは「窯元」です。家族経営の小さなところから職人さんを抱える大きなところまで、規模はさまざまですが、伝統的な技術を守りながらもある程度量産できる体制になっています。窯元の器は、メーカーものと作家ものの中間ともいえるかもしれません。
もし作家の器をひとつ買うなら、どんな器を選びますか? 特別な時に使うとっておきの器として選ぶ人もいるでしょうし、毎日使うものこそいいものを使おうと、日常使いの器として選ぶ人もいるでしょう。ぜひ自分で、「このシーンはこれ」と思うタイミングや、自分自身の好みに合わせて選んでくださいね。
「この器が好き」という愛着を持ってもらうために。
yaunnでは、みなさんに製造過程を知ってもらうことを大切にしています。
本来、身の回りで使う製品のことをきちんと知っているのは、当たり前のこと。
大量生産・大量消費の時代を超えて、yaunnは、製造工程をきちんと伝えるブランドでありたいと思っています。
陶芸作家の岡崎慧佑さんは、以前はオンラインでの販売を行なっていませんでした。
「作家である自分のことや製造の手間や苦労といった裏側を、あまり見せたくないと思ってきました。 ですが、yaunnとのコラボレーションをきっかけに、今後はインターネットを通して知ってもらうことも必要だと思うようになりました」と語る岡崎さん。
yaunnのカップ&ソーサーは、岡崎さんの作風を生かした模様から生まれました。
普段、黒地に赤や青の顔料を合わせることが多いそうですが、yaunnのブランドイメージである空と雲にインスピレーションを得て、青と白をベースにしたデザインが生まれたそうです。
空と雲のニュアンスを表現するために、4回もの焼く工程を経てつくられます。
「機械ではなく手で作っているので、いびつさがあります。 製造工程を伝えることで、一つひとつ違った顔を持つ器の良さを感じてもらえたら」という岡崎さん。
製造工程や作家の思いを知ってもらうことと、器が日常生活に溶け込むこと。
yaunnは、その両方を実現するものづくりを目指しています。
毎日使うモノのことを知る、選ぶ力を磨く。