福島県沖地震で再び。情報への向き合い方が問われる。

福島県沖地震で再び。情報への向き合い方が問われる。

2021年2月13日夜、福島県沖でマグニチュード(M)7.3の地震が発生し、宮城県・福島県で最大震度6強の揺れが記録されました。 東日本大震災以来の大きな揺れに、10年前を思い出した方も多いことでしょう。

東京に住む私は、震源地と被害状況を確認するために、地震直後からテレビとネットで情報収集を始めました。
私の実家があるエリアは震度6弱を観測。大きい揺れです。

しばらくすると、ネットでちらほらと「たんすが倒れた」「食器が散乱した」という情報が写真付きで投稿され始めました。
実家と電話がつながり様子をうかがうと、やはり棚から食器が落ちて散乱しているとのこと。

そんな状況の中SNSを見ていると、地震の情報に紛れ込んである投稿が流れてきました。 それは「朝鮮人が福島の井戸に毒をいれた」という内容のものでした。もちろん、根拠の提示されていないデマです。いったい誰が何のためにこんな情報を流すのでしょうか……。ちなみに、私が見たのは、その投稿を見た人が反発のためにリツイートしたものでした。

地震の翌日、毎日新聞がこんな記事を発信しました。
地震でまたも飛び交ったデマや差別発言 桁違いの拡散、どう対処?
記事には、東日本大震災や熊本地震の際もデマが発生し被災地の人々を混乱させたこと、今回の地震の際にも再びデマやヘイトが発信されたことが書かれていました。

私が驚いたのは、
1)地震の後にデマが投稿されるまでのスピード
2)それを拡散する、またはそれに反発する情報(リツイート)が人々に到達するスピード
3)新聞などのメディアがそれらの現象を記事にするスピードが、圧倒的に早くなったことです。

インターネットとスマホの普及により、情報発信や情報収集が容易になり、生活が便利になりました。 同時に、正しくない情報やヘイト情報を目にする量も増えています。

情報を発信する側だけでなく、受けとる側のリテラシーも問われています
自分の基準をもって、情報に接する心構えが必要な時代になりました

yaunnプロデューサー Tomomi Jinno

SNSでの情報収集

皆さんは、デマやヘイト情報についてどのように感じますか?

Kさん

毎日新聞の記事で、「災害時にデマが流れやすいのは、人々に不安があるためだ。そのため、悪意はなくても事実と異なる情報が広がってしまうことも多い」と指摘されていました。デマを流す人が特別なのではなく、人はみんな、デマを流す可能性があるのだと感じました。

「私は大丈夫」と驕ることなく、その情報が正しいのか、誰かの足を踏んでいないのか、心の中を一巡してから情報発信するようにしたいと思いました。

Tさん

誰でも簡単にネットが使えるようになり、リテラシーが無い人も自分の考えを投稿できるようになりました。デリカシーが無い配慮に欠ける言葉も多く見かけるようになりました。
かつてインターネット黎明期では(ちょっと古いですね;)、自分たちでルールを作りながらよりよいネット社会を作ろうという意識が高かったためか、匿名同士でもやり取りは成立し、デリカシーを持ってネットを使っていました。今では「実名でないと正しい発信かどうか分からない」という人も出てきて、私自身は違和感を感じつつネットの普及が一巡した結果だなと実感しています。
リテラシーを上げるのは難しいかもしれませんが、一人ひとりがデリカシーを持ってネット社会をよりよくしていくことはできるのではないかと思います。

皆さんは、災害時の情報発信について、どう思いますか?

yaunnについて

「使う」「食べる」など、日常生活を通して考える力を養い、自ら思考し、判断する人を増やしたい。

yaunnは、身近な生活を通してものごとに興味をもち、自分の視点を養うこと。 それが、さまざまな問題を解決する一歩目になると考えています。

すべての人が自ら思考し、判断する力をもつ。
それによって、世の中はより良い方向へ変わると信じています。

yaunnについて、詳しくはこちらをご覧ください。
https://yaunn.jp/about/

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2021.02.17トピック シェア

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